アジアンデザートの旅
「The Same Oriental!!」同じ東洋人ですね。
その言葉は、昔、ニュヨークで働いていたとき、アジア系の方から「Where are you from(どこから来たのですか?)」と聞かれ、「from japan」と答えたとき、その方が満面の笑顔で私に言ってくれた言葉。
なんだか色々な距離が縮まったような気がして、嬉しくて忘れることのできない言葉なのだ。そんなことを思い出しながら今回紹介するお菓子たちには「東洋菓子」というネーミングをどうしてもつけたい。あくまでも個人的に、東洋の仲でも美味しいと感じる物の多かったタオ、ベトナム、中国、台湾、そして日本のお菓子を中心に料理しました。
旅行から帰国して、あのお菓子は何だったのかしら?と疑問を持った方が、この本を見て納得したり、ご旅行に行かれる前にこれを食べてこよう!とワクワクしていただけたらとても嬉しいです。東洋菓子の魅力はおおらかで懐かしい手作りの暖かさが感じられる物が多いことではないでしょうか。
ネパールのポカラでチャイとともの味わう素朴な揚げ菓子。プーケットやバンコクの、微笑みにつられて買ってしまったバナナのお菓子、勢いよく溶けてしまうココナッツのアイスクリーム。ホーチミンの道端では、炭火を使ってワッフルを焼いてくれるお母さんの隣に座り、焼き上がりを待つ時間にほのぼのとした暖かさを感じる。台中では、いいから食べていきなさい!と元気のいいかき氷屋さんのお母さんに、もう少しお豆とお芋を足して~と。笑い合う、人と人のコミュニケーションがたまらなく嬉しい。南国の暑さと美味しさに想いっきりオープンハートになってしまう和や祖。幼い事に戻ったような、懐かしく嬉しい気持ちを味わいたくて、何度となく足を運んでしまうアジア。アジアの国々はそれほどまでに魅力的なのです。
大好きな台湾の京兆伊という菜食中かと北京菓子のあるレストランに行ったときのこと。驚いたおのは、甘さが日本の和菓子に比べ3分の1くらいで、素材の美味しさや、豆、お米など、自然の甘さを上手に引き出していることに驚かされた。台湾で行列のできるデザートのお店に行ったとき、からだに負担のない、やさしい甘さの麦芽糖を使っていることを知った。台湾の人たちの食に対する意識の高さと味覚の高さに改めて驚かされると同時に、またそれが嬉しく、以降、何度となく通いつめたものです。お茶を楽しむ茶館で出されているお茶菓子の甘さも同様で、お茶の味を損なわないように配慮された奥ゆかしいお菓子がたくさんある、という印象も持った。奥ゆかしいといえば、台湾では、昔のそれこそ奥ゆかしい日本路の精神を盛ったご年配の方々にたくさん出会い、温かく、とても親切にしていただいた。それらは、私にとって、味の出会い以上に忘れることのできない感動的な出来事だった。日本人の多くが失いつつある優しさをたくさん感じたのです。